出会い。

みのるはN市住んでいる。

そこから、1時間近くかけてNA市まで働きに出かけるサラリーマンだ。

年齢は35歳で独身。

早く結婚して落ち着きたいとは思っていたのだが、とうとう30代半ばまできてしまった。

そうなったのには理由がある。

まあ、男にはよくありがちなことなのかもしれない。

いろいろ付き合ってみたが、昔、別れた女のことが忘れられずに、どうもうまくいかない。

というのがそれ。

彼女の何がいいという訳ではないのだが、彼女との思い出がよみがえってきては、どうも今の女への思いが薄れていくというパターンを繰り返してきた。

もう、女と付き合うのは面倒だとも思ったりの毎日が続く。

みのるはいつものように電車に乗り仕事場までの約1時間を音楽を聴いて過ごしていた。

いつものように途中の停車駅では人が乗り降りしている。そんな毎日を送ることにも慣れてきた。

ときどき、お気に入りの人が乗ってくるとそっとその人のことを観察してみたりする。

もちろん声をかけるたりはしない。どんな人なんだろうと想像するだけで満足するのだ。

彼氏はいるのかな?。もしかして結婚してるのかも?。

どんな性格してるのかな?。その人の身振りとか仕草で大体のことは分かるのだ。

みのるのお気に入りの人は、物静かで落ち着きのある人。品のよい人が好みだ。

もちろん、声をかけても話ぐらいはしてくれると思われるような優しさのある人だから、

普通に声くらいかければいいのに、それはしない。

電車通勤はみのるにとっては出会いの場所でもある。

そんなある日のことです。

少し気になる女性が現れた。

見た目はおとなしそう。何か少し影がある。上品なまなざし。

雰囲気がすごくいい。何か出会いの予感を感じさせる。

彼女はNA駅から西向きの電車に乗る。

1週間に1度だけNA駅で見かける。

また彼女に会えるのが楽しみだ。

休みの日に久々に出かける。

NA駅から西向きの電車に乗る。

新幹線で行けば40分位の場所に向かう。

そこは、彼にとってのんびりできる場所。町並みと雰囲気のいいところ。

そこにはK寺がある。

K寺では縁結びの行事が行われている。

それが目的だ。

縁結びのおまじない。それはひそかに行われる。

それを終えると彼は町の雑踏の中に消えていった。

みのるは町を気の向くままに歩いていた。

町は観光で訪れた人でにぎわう。

町の小道にはいろんな店が軒を連ねている。

みのるはお香の香りに導かれるようにその店に入る。

店の中にはいろんなお香の香りが漂っていた。

静まり返ったその店でみのるは偶然に

半年前に告白して振られた多恵子に会う。

多恵子は友達と来ていた。

彼女はみのるに気付いていない。

みのるは多恵子に気付かれないように

彼女たちの後に付いていった。

多恵子たちは、神社に向かっていた。

何か願い事を書いて神社のわきの木に結んでいた。

多恵子とはあのとき以来、音信が途絶えていた。

なんか気まずくなったままでいた。

今は友達としてしか見れないと言われて

それっきりだった。

挑戦する。

挑戦する。

常に新しいことに挑戦する。

新しく目標を設定して、それに向かって進化して成長していく。

新しい自分を手に入れる旅に出ている感じがする。